クリック率が向上する、これからのSEOに不可欠なセマンティックWebと構造化データ
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クリック率が向上する、これからのSEOに不可欠なセマンティックWebと構造化データ
Web上には膨大な量の情報が溢れています。Googleはこれらの情報を収集し、検索キーワードにマッチさせて私たちに提供してくれます。ですが、検索エンジンはただ"文字"という記号がマッチした情報を表示するだけで、Webページの持つ意味を推測しているわけではありません。
例えば、Webページに
「私は音楽を聞くのが趣味です。特に、「さくら」が好きです」
という文章があったとします。
人間なら、その前後の文脈を読んで、「さくら」が曲名であると推測することができます。ですが、コンピューターにとっては単なる「さくら」という文字であり、それが何を意味するのかを理解することはできません。
セマンティックWebとは
そこで注目されているのが、「セマンティックWeb」です。これは、Webページの持つ意味や背景を、人間だけでなくコンピューターにも伝えていこうとする取り組みです。
例えば、次のような文章があったとします。
「先日、amazonで買った三島由紀夫の仮面の告白を読んだ」
セマンティックWebでは、「amazon」がショップであり、「三島由紀夫」が作家であり、「仮面の告白」がその著書であるということを、コンピューターに正確に伝えます。こうしたデータを蓄積することで、検索エンジンはより有用な検索結果を提供できるようになり、ユーザーにとっては、求める情報に出会う確率が増えるというメリットが生まれます。これからのSEOには必要不可欠な技術なのです。
セマンティックWebを実現する構造化データ
では実際に、セマンティックWebを実現するにはどうすればいいのでしょうか。その方法に「構造化データ」のマークアップがあります。これは、文字列にメタデータを追加することで、テキストや画像が持つ情報をコンピューターに伝えるものです。
構造化データを用いる大きなメリットとして、検索結果にリッチスニペットが追加される、ということが挙げられます。
リッチスニペットの例
通常の検索結果に加え、ユーザー評価を表す★やパンくずリストが表示されています。これを、リッチスニペットといいます。通常の検索結果に比べて目にとまりやすく、クリック率の向上につながります。またユーザーは、検索結果だけでそのページがどんな情報を持つのかを知ることができます。
2009年に米国に次いで日本でも表示されるようになり、現在はレビュー等に対応しており、今後はさらにリッチスニペットを表示するカテゴリが拡大されていく予定です。
構造化データをマークアップする方法
先程述べた通り、メタデータをテキストや画像に追加することで、構造化データをマークアップすることができます。その主な方法として、次の2通りがあります。
- ①HTMLに直接マークアップ
- ②マークアップ支援ツールやデータハイライターを利用する
①の場合、マークアップの仕様に関する知識は必要となりますが、より細やかに構造化データをGoogleに認識させることができます。
一方、②は、ウェブマスターツールにあるサービスで、コーディングの知識がなくても簡単なクリック操作で構造化データをマークアップすることができます。ただし、データハイライターを使用した場合は、伝えることができる検索エンジンはGoogleだけなので注意が必要です。
それぞれにメリットがあるので、どちらが適しているか、検討した上で選ぶことが大切です。
以上、セマンティックWebと構造化データの概要をご説明しました。
次回は、構造化データをマークアップする方法をより詳しくご紹介していきます。