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DSP広告とは

2017年8月17日

デジタル広告業界で注目を集めているのがDSP広告。しかし、DSP広告が広告枠や媒体の一種だと意外と勘違いしている方も多いのではないでしょうか。そこで、DSP広告DSP広告の基本的な知識やその特徴についてご紹介します。

DSPとは

DSPとは、Demand-Side Platform(デマンドサイドプラットフォーム)の略で、広告配信の効率と効果を最適化するツールのことです。広告主の設定した予算や目標、ターゲットなどの条件を元に、自動で広告枠の買い付けから配信、分析・レポートまで統合的に管理します。複数のAd Exchange(アドエクスチェンジ)やアドネットワークとやりとりできるため、効率の良い広告配信ができます。

※Ad Exchangeとは

Ad Exchangeとは、広告枠を1インプレッション単位で売買できる仕組みのことです。

※SSPとは

Supply-Side Platform(サプライサイドプラットフォーム)の略。アクセスしたユーザーの情報や広告枠の情報を一括管理し、広告主の中で一番収益性が高い広告を自動で選択して配信する利益最大化のためのプラットフォーム。

DSP広告のしくみ

DSPは、RTBで広告を配信します。RTBとは、Real Time Biddingの略で、リアルタイム入札とも呼ばれます。
インプレッションが発生するごとに入札が行われ、最も高い価格を入札した広告が表示される仕組みです。広告出稿数と広告枠、つまり需要と供給のバランスにより、リアルタイムで広告枠の入札単価が変動します。

DSP広告配信の流れ

まず、ユーザーがサイトにアクセスしてインプレッションの機会が発生すると、広告媒体からインプレッションの発生情報がSSPに届きます。
SSPは、提携DSPに対して入札リクエストを送信します。
DSPは、それが広告主の希望に合致するインプレッションである場合、希望金額を入札します。すると、DSPの広告主間で最高入札額を提示した広告主を選定し、その情報をSSPに返します。SSPは、最高入札額を提示したDSPを選定し、広告媒体に広告情報を送信、広告が配信されるという仕組みです。こうした一連の取引は、わずか0.1秒以内に行われます。

DSPの課金方式

課金方式は、DSPの提供事業者によって異なりますが、基本的にはインプレッション1000回あたりの料金を徴収するCPM課金です。

DSPを利用するメリット

1、ターゲットに向けた広告配信が高い精度で行える

DSP広告の配信は、オーディエンスデータに基づいて行われます。つまり、サイト上の広告枠に出稿するのではなく、ユーザーの検索履歴や行動履歴、性別、年齢、地域などのデータに基づいて、広告効果の高い場合に配信する仕組みなので、精度の高いターゲティングを行うことができます。

2、高度な分析ができる

DSPでは、広告を配信した際のユーザーの反応やユーザー属性、媒体の種類、時間帯など、細かに分析を行い、最適化を図るシステムを備えています。人間が手作業で行うよりもより高度に、多元的に分析が行えるため、より効率的で効果的な広告配信を行うことができます。

3、広告担当の労力が減る

1配信ごとに最適な広告を自動配信してくれるので、配信の管理や分析、効果改善の手間が大幅に省略できます。もちろん、自動化できない細かな判断は担当者が行う必要がありますが、広告の選定や効果測定に割いていた時間をマーケティングにあてることができるのは大きなメリットです。

※オーディエンスデータとは

Cookieが取得するユーザーの行動履歴や購入履歴、位置情報等を指します。これらのオーディエンスデータに基づいてユーザーはカテゴライズされます。

国内には、MicroAd BLADE(マイクロアドブレード)、フリークアウト、MarketOne(マーケットワン)、楽天DSP、イグニッションワンDSPなど、DSPを提供する多くの事業者があります。その機能は日々アップデートされており、ますます高度になっていくと予想されます。今後の発展を見ながら、導入を検討してみてはいかがでしょうか。