効果が出るランディングページの作り方
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効果が出るランディングページの作り方
わたしたちが一日の間に目にする広告は、少なくとも3,000 件以上と言われています。
誰もが簡単に発信でき、さまざまなコンテンツや宣伝が溢れかえる情報過多の時代に、広告で成果を上げることは至難の業です。
熾烈を極めるweb マーケティングの世界で、ただ何となく制作しただけのランディングページでは、何の成果も上がらないのは当然のことです。
「ランディングページをつくったけど、全然効果がない」
「ランディングページは本当に必要なの︖」
「ランディングページへのアクセス数はあるのに、なかなかコンヴァージョンしない。」
この記事では、上記のようなランディングページについての疑問やお悩みを解決します。
そして、成果の上がるランディングページの具体的なつくり方について解説していきます。
ランディングページ(LP)とは
ランディングページは、ユーザーがキーワード検索や広告などから流入してきて「着地する(Landing)ページ」という意味から名付けられました。略して、LP とも呼ばれています。
一般的には、Google アナリティクスなどの解析ツールにおけるランディングページは、ユーザーが最初にアクセスしたページとして定義されています。
一方、web マーケティングの世界でのランディングページとは、リスティング広告などからの流入先として設置されているページとして定義されています。
ここでは、後者のweb マーケティングで用いるランディングページについて解説していきます。
ランディングページの特徴 ~web サイトページとの違い~
一般的なWeb サイトでは、複数のリンク先へと遷移するボタンがあり、様々なページへと自由に回っていくことができます。
掲載内容も関連するコンテンツを網羅的に揃えていて、ユーザーの関心に合わせて選べる構成になっています。
たとえば、企業ホームページでは、自社の商品・サービスの紹介のほかに、企業情報や社員紹介、採用ページなどその企業に関して幅広く紹介しています。
一般的なホームページでは、訪れたユーザーに特定の行動を促すようなことはせず、情報を広く伝えることを目的として構成されています。
それに対して、ランディングページは、訪問してきたユーザーに特定の行動を促すことを目的としています。
特定の行動とは、商品・サービスの購入や会員登録、資料請求やメルマガ登録など、すべて購買につながるものです。
購買行動を促進するため、ランディングページでは、一般的なweb サイトとは異なった対策が盛り込まれています。
代表的なところでは、訪れたユーザーをほかのページに遷移させないように、リンクボタンを設けない仕様にしていることです。
一般的なweb サイトのように、ほかのページへと自由に離脱されてしまっては、目的の行動につなげられないからです。
また、ランディングページは、タテに長いレイアウトが特徴的で、「購入はコチラ」「資料請求はコチラ」などのボタンが頻繁に配置されています。
目に留まるカラーリングや立体デザインなど、クリックを誘う仕掛けが施されているボタンは、ランディングページには不可欠です。
このようにランディングページは、マーケティングに特化したページです。
とりわけリスティング広告と組み合わせて使われ、リスティング広告で設定されたキーワードやクリエイティブと連動した内容を掲載してユーザーを待ち受けます。
ユーザーからすれば、検索意図と一致した内容がランディングページで展開されると、そのままスムーズに購買行動へと進んでいきやすくなります。
ランディングページにアクセス数があるのに、そこからなかなか成約できないという現象が起きている場合、web 広告と上手く連動できていないことが原因の一つに考えられます。
日本にいながらにして海外ユーザーにアプローチできる
海外向けリスティング広告の最大のメリットは、わざわざ海外まで出向くことなく、
日本にいながらにして、海外のターゲットユーザーに的確なアプローチができることです。
入力されたキーワードに基づいて製品やサービスの広告を表示するので、今まさに関心をもって検索したホットなユーザーに提案できるのが大きな強みです。
効果が出るランディングページの構成
成果を生み出すランディングページは、ある一定のルールに基づいて構成されています。
流入してきたユーザーに対して、スムーズに購買行動に移らせるように導線を用意するのです。
ユーザーキャッチ(ファーストビュー)
訪れたユーザーが最初に目にする部分で、文字通りファーストビューと呼ばれています。
ここでユーザーの検索意図と合致した内容が表示されていなければ、「わたしが探しているものと違う」とすぐさま離脱されてしまいます。
このあとのブロックで、いくら説得力のある良質な内容を掲載していても、導入部分でユーザーの心をキャッチできなければ何の意味もありません。
ファーストビューでユーザーの検索意図にしっかり応えて、先を読み進めてもらえるようにしましょう。
ファーストビューでは、「誰に向けて/どんな商品・サービスなのか」を明確に示すことが大切。
そして、その内容は、ランディングページを訪れる前にクリックした広告と一致している必要があります。
広告の内容と一致させることで、流入してきたユーザーから「わたしが求めている内容だ」 「このページはわたしのためのものだ」と信頼を得られ、さらに次へと読み進めてくれるのです。
また、ファーストビューに掲載する画像やイラストにも十分に配慮する必要があります。
ただ単純にユーザーの目を引くだけではなく、対象商品・サービスを利用して得られるメリットや
満足感を表現したポジティブな画像やイラストにするととても効果的です。
たとえば、対象商品・サービスを利用して、悩みを解決した表情や様子が想像できるイラストなどです。
根拠の説明
ファーストビューを読んで関心を深め、さらにスクロールすると現れる部分です。
ここは、ファーストビューで関心をもったユーザーに対して、対象の商品・サービスを利用すると、なぜそんな効果・メリットが得られるのか︖
という「根拠」を説明し、信用を獲得するための段階です。
いくら商品・サービスの素晴らしさを語ったところで、その根拠や理由が説明できなければ、信頼してもらえません。
たとえば、化粧品であれば、有効な成分のどのような働きによって効果が得られるのかを説明し、納得してもらうのです。
また、画像や図表など裏付けとなるデータを付けることで、さらに説得力が増します。
さらに読み進めてもらうためには、ユーザーからの信用が必要なのです。
ただし、あまりに専門的な内容が多いと、ユーザーに敬遠されしまうので、程よい分量を心掛けることが大切です。
購買リスク解消
ユーザーにある程度の興味と信用が生まれてきたとしても、まだまだ疑問や不信感が残っている状態です。
ここは、ユーザーが抱くであろう疑問や心配を解消し、購買行動へと進むのに迷いのない心理状態にする部分です。
たとえば、化粧品の場合なら、ユーザーにとっては、効果の根拠については理解したけれど、
副作用や自分にも効くのかどうか︖という不安要素がまだ残っている可能性があります。
その不安要素となる内容を先回りして想定し、公的機関によるデータや利用者のコメントを掲載することで、ユーザーが購買行動に進むのに障壁となっている不安心理を取り除いてあげるわけです。
広告でタレントや有名人が起用される理由の一つは、安心感や信頼性をアピールするのに効果的だからです。
クロージング ~最後のひと押し~
文字通り、ランディングページの締めくくり部分です。
商品やサービスが自分の悩みを解決してくれるものだと理解したとしても、まだ購買行動に移してくれるとは限りません。
なぜなら「今じゃなくてもいいかな」「もっと安い商品がほかにもあるかも︖」という心理が働くからです。
しかし、ここまで読み進めてきたユーザーの心理は、あとひと押しすれば、購買行動に至る可能性が高くなっている状態。
ここでユーザーの背中を最後にひと押しするのが、このクロージングの役割です。
たとえば、「本日限り通常価格の30%OFF︕」「換算すると、一日あたりたった35円で悩みが解消できる︕」
「今なら先着100名に特典プレゼント︕」など、お得感をアピールして「今、この場で買わなければならない」という心理にもっていくのです。
ランディングページには、一般的なwebサイトとは全く異なる「売るための構成」があり、それぞれのパートには役割があります。
このようなルールを理解し、それぞれのパートで必要な資料やデータを揃えて配置することで、あなたにも効果的なランディン
グページがつくれるようになります。
ランディングページへの流入
ランディングページが、一般的なweb サイトのページとは異なり、訪問してきたユーザーに購買行動を促すことに特化したページであることを説明してきました。
しかし、いくら優れたランディングページを用意できたとしても、web広告の内容と連動できていなければ、そのマーケティング施策が成果を上げることはないでしょう。
Webマーケティングでは、ランディングページとweb広告との連携状態が成否に大きく影響するのです。
ここでは、web広告を中心に、ユーザーをランディングページへ誘導してくる集客媒体について説明します。
リスティング広告
GoogleやYahoo!などでキーワード検索をすると、検索結果の一覧がページに表示されます。
その検索結果ページの最上部に【広告】と表示されているのがリスティング広告です。
いわゆるSEO 検索の1位よりもページ上部に表示されるため、自然検索よりも集客に効果的です。
ただし、広告なので、クリックされるたびに費用が発生するので注意が必要。
リスティング広告は、費用こそ必要ですが、上位表示されるまでに時間がかかるSEO対策よりも
簡単で素早く成果が得られる集客媒体として大変人気があります。
SNS 広告
SNS(ソーシャルネットワークサービス)は、若い世代を中心にとても影響力があるため、
若年層をターゲットにした商品・サービスの販売促進に有効です。
動画や画像を掲載できるので、商品やサービスをイメージで訴えることができます。
SNS は拡散力に優れているため、上手く利用すれば即効性も期待できます。
ただし、視覚に訴求する媒体なので、デザイン力に劣る場合には、マイナス効果になってしまうので注意が必要です。
自然検索
自然検索とは、検索エンジンによるキーワード検索のことです。
検索結果の一覧ページに上位表示させるための施策をSEO 対策といいます。
SEO によって上位表示されたページは、掲載内容の信頼性が高く、安定した成果を得られます。
また、広告ではないため、費用も一切かかりません。
このようなことから、各企業がしのぎを削ってSEO 対策を行っているため、ユーザーがよく検索するようないわゆるビッグワードでの上位表示は非常に厳しくなっています。
効果が出るランディングページのポイント
成果を上げる効果的なランディングページは、一定のルールに則って構成されていることを説明してきました。
ここでは、さらに深堀して、効果的なランディングページをつくるための具体的なポイントを解説します。
具体的なターゲット像
すべてのマーケティング企画において言えることですが、ランディングページを作成する際にも、ターゲット像を明確に設定することが大切です。
年齢・性別・職業などは勿論のこと、必要に応じてターゲットの属性などまで詳細に設定します。
ターゲット像を具体的に設定することで、ターゲット像がどのような悩み・問題を抱えているのかが想像しやすくなります。
ランディングページに掲載する内容も的確なものとなり、ターゲットユーザーの心に響きやすくなるのです。
わかりやすいファーストビュー
訪問してきたユーザーは、最初に目にしたページを見て、このまま読み進めるのか離脱するのかをたった3秒で決めるといわれています。
そのため、パッと見て自分の求めている内容と違っていれば、あるいは、画像やイラストが気に入らなければ、すぐさま去って行ってしまいます。
これがリアルな現実ですから、ファーストビューの重要性をしっかり理解して作成しなければなりません。
説得力のあるデータ
公的機関や化学的データを掲載することで、ランディングページの説得力が増します。
そして、出来れば具体的な数字を載せると、さらに効果的です。
化粧品なら「有効成分5%配合」や「購入者の75%が効果を実感」、「リピート率80%」などです。
具体的な数字があるデータは、信憑性が高く、また嘘のつきようもなく、ユーザーから信用を得られます。
もちろん、虚偽のデータは絶対にNG です。
あとで大きな問題になり、企業自体に多大なダメージを与えます。
必ず裏付けのある数字を使う必要があります。
CVにつながる構成
ランディングページは、一定のルールに則った構成にすることが大切です。
自分の好みではないからと言って、自由な構成にすることはお勧めできません。
また、CTA ボタンのデザインや設置位置にも十分に配慮する必要があります。
最も大切なのは、ユーザーが迷うことなくクリックしたくなる構成。
もっと言えば、安心して買いたくなるランディングページにすることです。
この記事のまとめ
ランディングページは、一般的なweb サイトと異なり、ユーザーに購買行動を促すことに特化しています。
そのため、一定のルールに則った構成にすることが定石。
また、マーケティング施策では、ランディングページとweb 広告との連動状態が成否に影響します。
広告から誘導されてきたユーザーが最初に目にするファーストビューには、細心の注意を払って作成しなければなりません。
ここでユーザーに嫌われてしまっては、せっかくのランディングページも最後まで読まれることはありません。
ランディングページの各構成ブロックにはそれぞれの役割があり、ユーザーが購買行動を起こすにように計算されています。
そして、ユーザーが読みやすいように画像やイラストを使い、裏付けのある確かな数字データで信用を得て、
安心してクリックしてもらえるランディングページにすることが大切です。