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外部リンクはペナルティーになる?

外部リンクはペナルティーになる?

外部のウェブサイトから自分のウェブサイトへのリンクを外部リンク(または被リンクやバックリンク)といいます。SEOでは、この外部リンクが検索結果の順位を決定する大事な要素の一つになっています。ただし、順位が上がるかどうかは、外部リンクの「質」が非常に重要。質によっては、ペナルティーを受けて検索結果から表示されなくなってしまうこともあるのです。
そこで今回は、サイトの評価を下げてしまう「悪い外部リンク」と、評価を上げる「良い外部リンク」についてご紹介します。

外部リンクとその変遷

外部リンク数が評価につながっている

外部リンクは、お店でいうところの口コミや紹介のようなものです。2000年頃は、外部リンクが多いということは多くの口コミや紹介があるページであるとの判断から、外部リンクの多いサイトが良質なサイトとしてGoogleから評価されていました。
ところが、多くのSEO業者がこの仕組みを悪用し始めたのです。

外部リンクのしくみを悪用したコンテンツとは

どのように悪用したかというと、外部リンク用のコンテンツをたくさん作って、そこから順位をあげたいサイトへリンクをしたり、そのリンクを売買したりするというもの。リンクするためだけに作られたコンテンツは内容が薄く、中にはコピーしただけのサイトもたくさんありました。その結果、ウェブ上には質の低いサイトが蔓延し、ユーザーが検索をかけたとき、ニーズを満たさない低品質なサイトがヒットすることになりました。
例えば、下記のようなサイトです。

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既存のサイトの記事をコピーしてそのまま貼り付けただけのコンテンツ。キーワード部分に外部リンクが貼られていました。

1、コピーコンテンツ

ホームページ作成ソフトによっては、あらかじめプロがデザインしたテンプレートが豊富に用意されています。新たにデザインを考える必要がなく、画像を入れ替えるだけで手軽にデザイン性の高いサイトを作成できるような仕組みがすでに作られています。

2、リンク集

ウェブサイトへのリンクをただ羅列しただけのコンテンツです。フォームで登録するだけでリンクを貼ってもらえるサイトもありました。

3、キーワードを詰め込んだコンテンツ

不自然なほどキーワードが詰め込まれているコンテンツです。多くは文章中にアンカーテキストとしてキーワードを用いていましたが、キーワードを必要以上に繰り返すばかりで、肝心な内容は薄っぺらいものでした。

4、自動生成されたコンテンツ

3で挙げた、「キーワードを詰め込んだコンテンツ」をプログラムで自動生成したものです。翻訳ツールでテキストを自動生成したり、複数のウェブサイトのコンテンツからテキストを抜き取ってつなぎ合わせたりした意味をなさないコンテンツです。

5、隠しテキストや隠しリンクを含むコンテンツ

フォントサイズを小さくしたテキストでリンクを貼ったり、背景色と同じ色のテキストでキーワードを詰め込んだり、画像でテキストを隠すなど、意図的にユーザーの目から見えないリンクやテキストを入れ込んだコンテンツのことです。

6、テーマが統一されていないサイト

同一サイトに、外部リンクを貼ったさまざまなジャンルの記事を掲載したもの。

Googleが質の低いサイトを一掃

上記のようなサイトは、到底ユーザーのニーズを満たすものではありません。そこで、Googleは質の悪いサイトトの評価を下げ、良質なコンテンツが検索結果で上位になるように、検索エンジンのアルゴリズムを度々アップデートさせてきました。

1、Googleの対策その1「パンダアップデート」

2011年に行われた大規模なアルゴリズムの改変です。コピーコンテンツや内容が薄く情報のないサイトの評価を下げ、良質なコンテンツの評価をあげました。その結果、ウェブに蔓延していた質の低いサイトは検索結果から姿を消しました。

2、Googleの対策その2「ペンギンアップデート」

2012年に行われたアルゴリズム改変です。キーワードを詰め込みすぎていたり、リンクをカモフラージュするために隠しテキストにリンクを貼ったり、コンテンツ内に脈絡なくリンクを貼ったりしているサイトをスパムサイトと位置づけ、評価を下げました。同時に、そのサイトから外部リンクを受けているサイトの評価も下がり、検索結果の順位を落としました。

3、Googleの対策その3「ハミングバード」

コンテンツの文脈を理解し、キーワードとの関連性が高いサイトの評価をあげるためのアルゴリズム改変です。これ以降、よりユーザーのニーズを捉えたサイトが検索結果で上位にあがるようになりました。

外部リンクはもう必要ないの?

検索エンジンのアルゴリズムが変わり、現在は外部リンクの数よりもコンテンツ自体の質が重視されるようになりました。では、外部リンクにはSEO効果はないのでしょうか?
確かに、上記で挙げたような悪質コンテンツからの意図的なリンクは、評価を下げる原因になります。しかし、ユーザーから自然と集まる「ナチュラルリンク」は現在も評価を上げる要素になっています。

ナチュラルリンクとは?

自然にユーザーが設置してくれるリンクのこと。本来の口コミや紹介の意味合いがあるリンクです。意図的なリンクかナチュラルリンクかという判断は、リンク元のサイトの質やリンク自体の特徴によって行われます。

関連性の高いサイトからのリンクである

ナチュラルリンクは、リンク元の記事が同じジャンルを扱っている場合が多いです。

アンカーテキストが自然

悪質な外部リンクは、キーワードにリンクが貼られるケースが多いですが、ナチュラルリンクは、文脈に不自然のない流れから、ページタイトルやURLといった文字列に貼られることが多いです。

リンク元が分散されている

同一ページや同一ドメインのサイトから大量に被リンクを受けている場合はスパムと見なされる可能性があります。しかし、さまざまなドメインのサイトからのリンクであれば信頼性が高く、ナチュラルリンクと判断されます。

あなたのサイトは大丈夫?被リンクを確認する方法

あなたのサイトは大丈夫?被リンクを確認する方法
低品質なサイトは検索をかけても出てきませんが、ウェブ上から完全に削除されたわけではありません。中にはそのまま放置されていて、そこからのリンクが負の財産となってあなたのサイトの評価を知らない間に下げている可能性もゼロではありません。
「自分のサイトは大丈夫だろうか」という不安がある方は、外部リンクのチェックツールを使って被リンクデータを取得することができます。

Google Search Consoleの場合

ダッシュボードにアクセスし、左メニューから「リンク」をクリックします。さらに、右上にある「外部リンクをエクスポート」をクリック。

サーチコンソール1

サーチコンソール2

「その他のサンプルリンク」は、10万件を超えるリンクをダウンロードでき、「最新のリンク」は、最近クロールされた10万件までのリンクをダウンロードできます。

サーチコンソール3

形式は、CSVかGoogleスプレッドシートのいずれか。
下記はGoogleスプレッドシートの場合。一覧でずらっと表示されます。

サーチコンソール4

Link Explorerの場合

アメリカのMoz社が提供する被リンク調査ツールです。前身の「OPEN SITE EXPLORER」からさらにパワーアップしました。
非常に高性能なツールで、SEOの課題の洗い出しにも便利。ただ、Googleとは違いウェブ上の全てのページのデータを取得しているわけではないため、Google Search Consoleと併用して使うことをおすすめします。
簡単な会員登録をすれば、一ヶ月に10回まで無料で利用できます。
使い方は簡単です。
ボックスに調査したいサイトのURLを入力して「Get free link data」をクリックするだけ。
すると、このような画面が表示されます。

Link Explorer1

・Domain Authority:ドメインランク
・Linking Domains:被リンクドメイン数
・Inbound Links:被リンク数
・Ranking Keywords:日本は非対応

Link Explorer2

右メニューから、Spam Scoreをクリックします。
すると、リストでスパムスコアが表示されるので、低品質なリンクが一目でわかります。
スパムスコアが高いサイトからのリンクは、ペナルティとなる可能性が高くなります。ただし、この数値だけでは一概にスパムとは言い切れません。
リンク元のサイトをチェックし、否認すべきかどうかを判断しましょう。

■低品質な外部リンクを受けている場合の対処法

まずは自分のサイトへのリンクを削除してもらえないか、試してみてください。
管理者に問い合わせて、削除を依頼しましょう。
ただ、管理者から「対応ができない」と言われてしまったり、そもそも管理者と連絡がつかない場合も少なくありません。
このような場合は、下記の方法を行いましょう。

リンクを「否認」する

Google Search Consoleを使って、不適切なリンクを「否認」することができます。否認すると、そのリンクからの影響を受けることがなくなり、評価が下がらなくなります。
否認するには、否認するリンクのリストをテキストファイルで作成し、リンク否認ツールのページからアップロードする必要があります。
詳しくは、「バックリンクを否認してください。

まとめ

外部リンクの検索結果に及ぼす影響についてご紹介しました。
あなたのサイトが質の悪いリンクで思わぬペナルティを受けていないか、今一度チェックしてみてはいかがでしょうか。
また、評価を上げるためには、ナチュラルリンクを取得されやすいコンテンツを作ることも大事です。リンクを貼りやすいように、タイトルの付け方や内容のまとめ方なども工夫してみてくださいね。